この記事では、注文住宅が完成するまでどのくらいかかるのかを解説していきます。
注文住宅の完成までには長い時間がかかります。早く入居できれば現在の住宅の家賃を支払う必要がなくなるため、注文住宅が完成するまでの期間を短くしたい人は少なくありません。
この記事では、注文住宅が完成するまでの流れのほか、期間が長引くケースや最短で完成させるためのポイントも解説します。
注文住宅の完成までにかかる期間を知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。
【この記事でわかること】 ・注文住宅が完成するまでの期間は平均12ヶ月 ・注文住宅が完成するまでの一般的な流れと期間 ・注文住宅の完成までに期間が長くなるケース ・注文住宅が完成するまでの期間を最短にするポイント4選 |
注文住宅が完成するまでの期間は平均12ヶ月
注文住宅が完成するまでにかかる期間の平均は約12ヶ月(=1年)です。最短で6ヶ月で完成する場合もあれば、18ヶ月(=1年半)かかる場合もあります。
これほど期間の範囲が広い理由は、所有している土地の有無や住宅の設計プランによって、必要な工程や時間がかかる工程が異なる点です。
実際の期間は、各家庭の状況や要望に応じて変わることを理解しておきましょう。
注文住宅が完成するまでの一般的な流れと期間
ここでは、注文住宅が完成するまでの一般的な流れと、各工程の期間目安を解説します。
- 情報収集・予算決め:1〜3ヶ月
- 土地探し・ビルダー探し:3〜6ヶ月
- 契約・打ち合わせ・住宅ローン申請:3〜6ヶ月
- 着工・工事:3〜6ヶ月
- 完成・引き渡し:1ヶ月
順番に見ていきましょう。
情報収集・予算決め:1〜3ヶ月
注文住宅を検討し始める最初のステップは、情報収集と予算設定であり、期間の目安は1〜3ヶ月です。ビルダーの選定や土地の条件なども考慮に入れながら、理想の家づくりのための基礎知識を蓄えることが重要です。
住宅展示場の見学やインターネット、不動産会社への資料請求などを通じて、理想のマイホームのイメージを具体化しましょう。
イメージが固まったら、過去の事例を参考にしながら建築にかかる費用を概算します。
土地探し・ビルダー探し:3〜6ヶ月
次に、土地と建築を依頼するビルダーを探します。期間の目安は3〜6ヶ月です。
土地探しでは、希望する場所の物件情報をチェックしたり、専門家に相談を重ねたりします。ビルダー選びでは、各社の特徴や過去の実績、提供できるサービスなどを比較検討し、自分たちのニーズに合った会社を選びます。
ビルダーから土地を紹介してもらえるケースもあるので、なるべく並行して進めましょう。
契約・打ち合わせ・住宅ローン申請:3〜6ヶ月
購入する土地と依頼するビルダーが決まったら、具体的なマイホームの計画に入ります。期間の目安は3〜6ヶ月です。
ビルダーと工事請負契約を結び、間取りや設備、デザインなどの詳細を打ち合わせます。情報収集で得た理想のマイホームのイメージを、プランに落とし込んでいきます。プランがある程度決定したら見積もりを出してもらいましょう。
この段階では、住宅ローンの申請も進んでいきます。見積もり金額を参考に、住宅ローンの事前審査や本審査を通じて、具体的な資金計画を立てます。
着工・工事:3〜6ヶ月
プランが固まり資金計画が整ったら、建築工事に着手します。期間の目安は3〜6ヶ月です。工事の期間は、間取りの複雑さや工法、天候、その他の外部要因によって左右されます。
地鎮祭や土地の準備、基礎工事から始まり、建物の構造や内装、外装の工事を進めていきます。工事が開始すると周辺住民に迷惑がかかることになるため、事前に訪問して挨拶しておきましょう。
理想のマイホームと大きな違いがないかを確認するためにも、工事現場を訪問してマイホームが建てられていく様子を観察しましょう。
完成・引き渡し:1ヶ月
最終的に家が完成すると、内部の検査を行い、問題がなければ引き渡しが行われます。期間の目安は1ヶ月です。
引き渡し後は、登記手続きや引っ越しの準備など、新しい生活をスタートさせるための最終ステップを踏みます。
注文住宅の完成までに期間が長くなるケース
注文住宅が完成するまでの期間は平均で12ヶ月ですが、以下のタイミングで長くなってしまうケースがあります。
- 土地探し
- 設備・設計プラン決め
順番に見ていきましょう。
土地探し
注文住宅の建築には土地が必要です。しかし、理想の土地を見つけることは容易ではありません。土地探しにおいては、以下のような多くの要素を考慮する必要があります。
- 土地の立地・面積
- 利便性
- 周辺環境
- 地域の将来性
- 資金計画
特に、希望エリアが人気な場合は条件に合った土地を見つけるのに時間がかかります。そのため、土地探しは3〜6ヶ月、場合によってはそれ以上の時間を要することも少なくありません。
設備・設計プラン決め
注文住宅の魅力の1つは、希望に応じて家を設計できることです。しかし、間取りや設備、デザインなどを決定する過程は時間がかかる場合があります。
設備・間取りにおいては、以下の要素を考慮することが重要です。
- 機能性
- デザイン性
- コストパフォーマンス
- 現在のライフスタイル
- 子供の独立・退職後の生活
希望条件が多いと、設計プランを作成すること自体に時間がかかるほか、満足しにくくなるためプランの修正・作り直しを行わなければならなくなります。
設備や設計プランの決定だけで2〜4ヶ月、場合によってはそれ以上の期間を要することがあります。
注文住宅が完成するまでの期間を最短にするポイント4選
注文住宅の完成までの期間が長引くケースを踏まえて、最短にするポイントを4つ解説します。
- 事前にスケジュールを決めておく
- 家族としっかり話し合う
- 優先順位や譲れない条件を決めておく
- 土地探しは期限を設けて進める
それぞれ見ていきましょう。
事前にスケジュールを決めておく
注文住宅の建築を円滑に進めるためには、事前に詳細なスケジュールを立てることが重要です。
各工程でかかる期間を把握し、入居したい時期から逆算することで、スケジュールを事前に計画しましょう。想定外の遅れが生じる場合に備えて、数ヶ月の余裕を持った計画を立てることをおすすめします。
家族としっかり話し合う
家族全員の意見や希望を聞き、それを土地探し・設計プランに反映させることは、理想のマイホームづくりに不可欠です。家族との話し合いを通じて、必要な間取りや設備、デザインの要望を明確にしましょう。
また、家族内での話し合いは、ビルダーとの打ち合わせより前のタイミングで行うことをおすすめします。打ち合わせ中に意見が分かれると、理想の間取りにならなかったり期間が長引いたりする原因になります。
事前に家族としっかり話し合うことで、設計プランが決定したあとに変更する回数を減らし、効率的に進めましょう。
優先順位や譲れない条件を決めておく
全ての要望を満たすことは困難なため、優先順位と譲れない条件を設定して進めることが重要です。
希望条件が多いままでは、設計プラン作成に時間がかかるほか、予算オーバーしてしまうおそれもあります。
プラン設計を円滑に進めていくためにも、条件の優先順位をつけて取捨選択をしましょう。
土地探しは期限を設けて進める
土地探しは注文住宅の工程の中で特に時間がかかる部分です。土地探しに期限を設け、その期間内に希望に沿った土地を見つける努力をすることが重要です。
土地は大きさや利便性、周辺環境など、重視すべきポイントが多く存在します。さらに人気のエリアではすぐに土地が売り切れてしまうので、なかなか理想の土地が購入できないケースも少なくありません。理想の土地を長期間にわたって探し続けることに疲れてしまう人も多くいます。
期限を設けることで、土地選びのプロセスが長引いてしまうリスクを軽減し、全体のスケジュールへの影響も減らすことが可能です。
注文住宅が完成するまでの期間をしっかりと押さえておこう
注文住宅の建築は、情報収集と予算設定から始まり、土地探しやビルダー選び、契約や打ち合わせを経て着工に至ります。完成までの工程が多く、それぞれ少なくとも数ヶ月はかかるので、早めに全体を把握しておきましょう。
土地探しの期間や設備・設計プランの決定には時間がかかります。遅延を防ぐためには、スケジュール決めや家族との意見交換、優先順位の設定、土地探しに期限を設けましょう。
また、マイホームの購入は多くの人が未経験のイベントであり、手探りで進めなければなりません。完成までの期間が予定より大幅に長引くケースがあれば、反対に期限を気にしすぎて早く進めたために理想のマイホームが実現できないケースもあります。
入居後に後悔することがないように、ビルダーや不動産会社など家づくりの専門家に相談しながら進めていくことをおすすめします。