日中はまだ暑いですが、
最近は夕暮れ時に秋の気配を感じ始めましたね。
季節によって空気感が変わっていくのが好きです。
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さて、8月に入ってすぐ
前橋にある藤本壮介さん設計の
「T house」へと行ってきました。
アーティストの方の展示を住宅の中で行うというプロジェクトです。
大学を卒業してすぐの頃にも
同じような形でオープンハウスが開かれていたので行きました。
それが4年前。
その時に感じた住宅の可能性や建築の面白さというものを
再認識したいという期待の思いも込めて行って来ました。
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住宅地の一角に佇む多角形のお家。
入口はここから。
4年前も入っていいのかどうか悩んだ記憶がありましたが
今回も同様にすこしばかり戸惑う気持ちで外観を眺めていたら
ちょうど奥様が出てこられて中に案内して頂きました。
こちらの展示とオープンハウス自体、
T houseにお住いのご家族が協力して開催しているので
特別なスタッフが常駐しているわけでは無く
受付や案内、お家の説明なども住人の方にしてもらいます。
今回は娘さんが一緒にお手伝いをしてらっしゃいました。
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元々アートが好きなT様の為に藤本壮介さんが設計したこの住宅は
多角形の歪んだプランの中に部屋同士が隣り合い
壁が中央部分に向かって立っています。
それぞれの壁は部屋同士の間仕切りになると同時に
アートを飾るための展示の壁になり、
それぞれの部屋を移動する時に作品が見え隠れするような空間となっています。
また、部屋を仕切っている建具を全て開けると
大きなワンルームのような空間となり、
全体と部分の曖昧な境界線が
家族間の繋がりと個人の居場所を
小さな空間の中に絶妙に生み出している気がしました。
どこに立っても視線の先に窓があるため
外に視線が抜けて狭さもあまり感じませんでした。
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一般的には「普通」ではないかもしれないような空間。
けれども家族という様々な形がある中で
そこに住まう住宅の形にも
ひとつひとつの家族ごとに正解がある気が改めてしました。
4年前に感じたあの感覚以上に
なにか確かなものを感じたような気が致します。
これからの設計に対しても
こういった感覚を失わずに持ち続けたいです。
設計 新井
「空間・ライフスタイルから考える家づくり」
thinks/(株)翼創建
HP http://www.tsubasasouken.co.jp
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